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スマートインターフォンについて考えるこの連載ですが、前回はスマートロックと連携する意味について検討しました。

[IPインターフォンの世界7]スマートキーロックとの連携は?

 

その中に、「家族であればビーコンを内蔵したスマートフォンが近づくことでキーロックが解除される」という下りがありました。ここに今回少し説明を加えたいと思います。

 

ビーコン(Beacon)とは、比較的近い範囲に向けて発信される位置情報などを載せた無線信号です。

スマートフォンに内蔵されているものとしては、皆さんよくご存じのブルートゥース(Bluetooth)が挙げられます。ここで申し上げたのもこのブルートゥースの技術をつかったもの。近づくことで反応し、信号を送ります。

みなさんスマートフォンで位置情報というとすぐ思い浮かべるのがGPSだと思いますが、これは人工衛星と信号のやりとりをするもので、まったく異なります。

 

さて、たとえば家族がブルートゥースをONにした状態でスマートフォンを持ち、自宅に近づいたとします。そのときにオートロック側でその人に対する入退室の権限認証が予め与えられていれば、ビーコンが働いてそのスマートフォンを触れるないし近づくことでオートロックを解除させることができます。

つまり、解錠の権限を持っている人にとっては何らのアクションもせず開けられる、パッシブな働き方と言えます。

一方、IPインターフォンの場合は、来訪者の呼びかけに対して、解錠の権限を持っている側が対応する、いわばアクティブなアクションをする必要があります。

このように前回のお話しをいわば裏から説明すると、キーロックのみとインターフォンが連携するのとでは意味が異なることがよりおわかりいただけると思います。

なお、スマートフォンを紛失した場合は、解錠の権限を持つ側から遠隔ですぐに認証を無効にしてしまえば入場できなくなり、セキュリティが保てるわけですが、これは本来パッシブなのに、異常な場合にはすぐさまアクティブに切り替えられるという柔軟性を持っていることを意味します。

スマートキーロックとIPインターフォンは単体ではなく、IoTの一環として動作し、しかも統合されていることで効果が高まることがおわかりいただけるでしょう。

 

まとめると、

・ビーコンがあればパッシブセーフティは保てる

・アクティブセーフティにはIPインターフォンとの連携が効果的

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