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最後に、T邸に携わった営業担当とプログラム担当のそれぞれから、今回のプロジェクトのポイントについてお話しして、「スマートホームの実際」連載を締めたいと思います。

営業担当=(株)ハナムラ 髙野のコメント

今回は、施主のTさまにも多大なるご協力をいただき、最初の設計段階でしっかりと時間を掛けてプランを練ることができたのが成功の決め手だったように思います。

私にとってははじめての本格的な照明スイッチ計画でしたが、住宅設計の担当者様、およびプログラム担当の西本と打ち合わせるうちに、極力シンプルなプランに集約されていきました。

SUITE Smarthomeのプログラムは豊富な機能をもっていますので、「こうしたい」ということは大抵できてしまいます。

しかし、別荘は自宅と違ってシーズンごとにすこし間を空けて使うため、久しぶりでも戸惑わないようにすること。これは、設計士さまと6時間ほどディスカッションして、スマートスイッチBasalteの2ボタンを中心に構成した結果でしたが、お客様に説明を差し上げるととても納得していただいて嬉しかったです。

最終的にはキーパッドの横にエアコンのリモコンを配置するなど、あらゆる面でシンプルを心がけた結果、とてもいいスイッチ計画になったとおもいます。

 

プログラム担当=スマート・ホーム(株) 西本のコメント

ホームオートメーション・マルチルームオーディオシステムの設計、およびプログラム及びインストールを担当するにあたってもっとも重要なのは、電気工事業者さまとの連携、そしてLAN及びWiFiネットワークの構築の的確な実施です。

(1) 高品質ネットワーク

いちばん大切なのは、弊社以外の皆様と緊密に連携し、チームとして機能するようにすること。

それが奏功して、私たちもT邸の2ケ所に配置したスマートホームコントローラー盤の設計、構築からインテグレーション、信頼性の高いLAN環境の構築までをスムーズに行うことができました。

スマートホームコントローラー盤から各部屋のエアコン、床暖房、カーテン、シアター機器などへの配線は、すべて有線LANで接続しています。

これは、設計段階からのラベリングと導通確認をきちんと行うことが重要で、高い品質のネットワークを実現し、住宅設備としてのホームオートメーションを構築するために重要な要素といえます。

 

(2)日本初のエアコン制御

今回、イスラエルのCool Automation社が扱うCool Masterという製品を駆使することにより、家にあるすべてのエアコンの温度、風量モード、風向きといったすべての制御が双方向通信によって実現できたことが重要です。

これは日本初の試みで、しかも、これまで手がけてきたダイキン製品ではなく、日立エアコンを使った制御で成功したことが成果です。

空調設備業者さまもはじめてのケースとのことで、今回弊社の方で調査・設計した内容でうまく連携させることができました。試行錯誤の末作成した弊社オリジナルのプログラムにより、クレストロンと連携し安定して動いています。

 

(3)日本初のSONOSによる本格的マルチルームオーディオ

世界的なスピーカーブランドSonosの最新モデルであるSonos Ampを4部屋に、Sonos ConnectをシアタールームのAVアンプIntegraに接続し、クレストロンと連携させることで、各部屋のタッチパネルで操作できるようにしました。

日本では初の試みだったこともありファームウェアのアップデートですこし手こずりましたが、メーカー様のご協力もあり、最終的には成功してお客様にたいへん喜んでいただけたので、取り組んだ甲斐がありました。

このT邸が日本初のSonosマルチルームオーディオ導入事例ということで、Sonosジャパン代表の瀬戸和信さんはじめスタッフの方々が視察にお越しくださいましたが、AV機器もスピーカーもすべて隠すというインテリアデザインコンセプトを目の当たりにされ、AVアンプIntegraがSonosと連携して自動で立ち上がり入力も切り替わる様子に驚かれたと同時に喜んでいただけたようで安心しました。

(4)縦型5インチタッチパネルによるスマートスイッチ化

今回は、営業担当の提案と建築設計様のデザインコンセプトについて、お客様が高い意識で応じてくださったおかげで、トイレなどの一部を除くほぼすべての部屋にSUITE Smarthomeのタッチパネルが導入されています。

とくに、SUITE Smarthomeがいまイチオシのスマートスイッチ、縦型5インチタッチパネルが秀逸。照明、カーテン、エアコン、床暖房、Sonosオーディオの操作を壁スイッチサイズで実現しています。

もちろんスマートフォンやタブレットでもできるのですが、普段使いの壁スイッチやリモコンの使い勝手そのままに、すべての住宅設備を一括して確認、操作できる真のスマートホームを実現できていることも、今回のT邸の素晴らしいところです。

<ポイント>

1 「日本初」を3つの実現できたこと 

 (1)灯油ボイラーの床暖房の遠隔onoffと各部屋のonoff制御と状態確認
 (2)CoolAutomationによるエアコンの双方向フルコントロール
 (3)Sonosによるマルチルームオーディオシステム導入

2 小型5インチタッチパネルでのスマートスイッチ化導入

3 スマートホーム盤の設計施工と電気工事業者様とのスムーズな連携

 

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